スケール除去剤の必要性について

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ホイール洗浄から見るスケール除去の必要性について検証していきます。

謎のシミを視認

スタッドレスと交換するために外したホイールのリムを、ホイールクリーナーや鉄粉除去を用いて洗っている時にあることに気がつきました。強めの成分であるホイール専用ケミカルだけでは落ちないシミがあることを。

そのシミがこちらになります。

ホイールクリーナーを用いて洗浄後、水をかけて一度拭き上げた直後の様子

このシミが現れるのはシャンプー洗浄後に水で濯ぎ、タオルで拭き上げた直後のみ。
その後自然乾燥し完全に表面から水分が消えると、なんと次の画像のようにこのシミは視認できなくなりました。

一度の拭き上げではとりきれなかった水分が完全に蒸発すると、シミは視認できなくなった(シミが消えたわけではない)

今度はもう一度多めに水をかけて、拭き上げずそのままにしてみるとなんとも水引が悪い。というよりかは水は引かずに溜まっています。

水引が悪い状態

ここから言えるのは下記の二点。

 ・ホイールクリーナーでは落ち切らない汚れがある。
 ・普段は目に見えない(認識しづらい)汚れがある。

このシミを落とすには、スケール除去が必要となります。

スケール除去後

実際にスケール除去後の状態がこちらです。

水引が良い状態(=素材本来の水引き具合)

・水引が改善(素材本来の水引き=疎水性の復活)
・シミも完全に消え、どんな状態でも現れなった

このようなシミ・汚れに対し、スケール除去剤がいかに有効かはこれでわかったかと思います。
では、本当にこのシミはスケール除去剤以外では落ちないのでしょうか。

酸性シャンプーでスケール除去の検証

先ほどスケール除去剤を使う前は、P&Sのブレーキバスターの原液を吹きかけた上、
ブラシでタッチした上で落ち切らなかった汚れ(シミ)であることがわかっています。


今回は多少の水分が残っているとわかりやすくシミの形として現れましたが、
もともとの水引の悪さぐらいから察するに、目に見えない形でリム全体にスケールが面で付着していることがわかります。

では今度は別のホイールになりますが、同じ状態のホイールに中性シャンプー(DETAIL ARTIST:LUFT)で表面の汚れを落としたあと、酸性シャンプー(DETAIL ARTIST:KEEP)を使ってみます。
LUFTで汚れを落とさず、いきなりKEEPから始めても問題はありませんが、より酸性シャンプーの効果を上げるには、スケールに対し十分にKEEPの成分が染み渡るよう、余計な汚れは一度落としておこうと思います。

次の画像は、汚れに対しLUFTのみを用いてブラシタッチで洗い終えた画像です。

強力なホイール専用ケミカルを用いなくても、意外と中性シャンプーのみで汚れは落ち切りました。表面が乾くと、一見表面に汚れはないきれいなリムに見えます。しかしここに再度水をかけても、先ほどのホイール同様水が全く引かず、視認できない何かが表面に載っていることがわかります。

次に希釈率は適当ですが、そこそこ原液に近い形でKEEPを使用しブラッシングします。施工画像はありませんが、ブラシにKEEPの希釈溶液を浸して、タッチしていきます。

左上部の撥水性が若干ながら復活し、排水性が向上したのが見て取れます。
しかし、しばらく待ってもこの後水が自然に排水しきることはなく、表面に溜まったままでした。
このことからわかることは、同じ酸性ケミカルでもKEEPでは頑固なスケールの改善は難しいということです。

上記一文は誤解を招きやすい表現となりましたが、ここで言いたいのは「KEEPというケミカルの性能が劣っているとわけではない」ということです。そもそもの役割が違います。
KEEPの役割は、~~~のちに記載 です。

使い分けが大事

話を戻し、ではここにスケール除去剤を施工していきましょう。

完璧な疎水となり、リムの表面には何も載ってない状態であることが証明できました。

つまり、美観の維持、特にホイールの裏側であるリムのように普段完璧に拭き上げると言えない部分に関しては、こういった特性の汚れが蓄積する事となります。

水ジミの蓄積を防ぐには、普段のメンテナンスが必要不可欠です。この時にKEEPの威力が発揮されるわけです。

実際、よくKEEPを用いていたホイールの表面は、画像がなくあくまで体感とはなりますが、ほぼ水ジミの付着はなかったように思えます。

ホイール汚れに対するタッチ洗浄(ブラシ施工)の有効性

ここで話題が変わりますが、

ここまでブラシタッチを行ってきましたが、この茶ジミに対してはタッチは必要なのでしょうか?
かけて触れずに分解し汚れを落としきることはできないのでしょうか。P&Sのブレーキバスターは、結構強めの溶剤になります。強力なホイール専用ケミカルなのだから、吹きかけて反応させるだけで汚れを落とすことはできないのでしょうか。

この疑問に対し、原液でブレーキバスターを表面に吹きかけて、乾き切らないギリギリまで放置しました。

その後、水をかけて吹きかけたケミカルを流しただけの画像がこちらです。

中性であるLUFTでタッチした時は落ちたのに、より強いアルカリ性の専用ケミカルでは拭きかけただけでは落ちなかった。
このことから、リスクを冒してでもホイールに対しアルカリのケミカルを使う必要があるのだろうか?という疑問が浮かびます。

この答えは、結論からいうとなるべくあった方が良い、という答えになります。
その理由は、画像からは伝わらない主観とはなってしまいますが、ブラシで触れたときの明らかに汚れの落ちるスピードが早かったことからわかります。

とは言え、茶ジミも状態によってはシャンプーだけは落ち切りません。

次の画像は、ブレーキバスター原液噴射+ブラシタッチ強めの施工後です。
ブラシのタッチが甘かった可能性もありますが、完全に茶ジミが落ちず、残っているのがわかります。

文字の輪郭、特にBの中に茶ジミが残っているのがおわかりでしょうか。2度3度、わりと強めにブラシタッチしたにも関わらず落ち切っていません。ですが、ここにタオルにスケール除去剤を少量塗布して優しく拭き上げると、下記のようにすっと汚れが落ちます。


この茶ジミの正体ですが、これはブレーキダストが含まれた汚れが水によって閉じられた、ワックスウオッシュ川上氏の言葉を借りると、「水ジミの親戚」となります。

まとめ

まとめ
スケール除去の重要性
酸性シャンプーとスケール除去剤の違い

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